予想を上回る利益が出てしまいそうです。

税金

喜ぶべき事態。でも税金の額が増えます。それを経営者の皆さんは嫌います(もちろん私も嫌です)。よって「節税」というキーワード検索が上昇するわけでして。一般的な節税、どんなものがあるのでしょうか。記事にしてみました。ご参考まで。

法人or個人事業主(フリーランス)?

法人にしか認められていない節税策があります。例えば出張に係る日当や社宅など。個人事業主はこれらを使うことができません。「法人の方が節税しやすい」と言われる所以です。

冒頭相談は個人事業主の方からなので今回は個人事業主の節税について書きます。ネット検索をすると怪しげな節税投資商品サイトも散見されますが、経費になったとしてもリターンが望めないのであればお金を出す意味がありません。

経営者は会社を成長させることが主たる目的のはず。節税することが目的になってないか?を確認しましょう。無駄遣いは禁物です。

まずは王道から、です。

手元のお金を減らさずにできることから考えましょう。それら全てやり尽くしてから次に進むべきです。最初から節税商品に手を出すことはおススメしません。王道第1位は「青色申告」です。

青色申告の届出を出して承認を受けると1円も支出していないのに最高65万円の控除が受けられます。つまり税金が減ります。仮に所得税率10%の場合、住民税と併せて約13万円の節税。高所得者で税率が上がれば節税額は更に拡大します。用意する帳簿が増えるので会計ソフト導入必須で年間12,000円程度掛かりますがそれを差し引いても魅力的かと。

また、青色事業専従者給与というものがあります。届出を出せば家族従業員に給料を支払えます。家族ベースで考えるとあなたの財布から配偶者や子・祖父祖母の財布にお金が移るだけなので1円も支出してません。にもかかわらず経費計上でき税金は減ります。専従(他社で働いていない、学生ではない)していなければならない、いくらでも出せるわけではない(適正額まで)という制約はありますが、こちらも魅力的。

専従者給与についてヒヤリングすると「奥さん(or夫)が他社で働いていて使えないケース」多いです。この場合も事業が軌道に乗ってきたら検討してみてください。

所得控除で検討しても良いものはないか。

小規模企業共済・iDeCoへの加入検討も王道の1つ。

小規模企業共済は個人事業主向けの退職金制度。掛金は月額1,000円~70,000円の範囲で設定でき全額所得控除の対象です。掛金の支出はあるが将来退職金として返ってくる→お金は減っていないと考えることができます。※退職金受取時には税金が掛かります。

iDeCoは老後資金を確保するための個人向け年金制度。預金や投資信託で運用、運用益は非課税で掛金全額が所得控除の対象です。節税額も利回りに反映させるとお得な投資だと思います。ただし投資は何が起きるか誰にも分かりません。元本保証が欲しいならば預金運用で。

歴史的観点から見ると長期運用目的で元本割れすることは少ないです(だから国が推奨してます)。こちらも掛金支出はあるが将来年金or退職金として返ってくる→お金は減っていないと考えることができます。※受取時に税金が掛かります。

いずれも受け取る時に税金が掛かりますが事業所得より有利な税金計算となり結果、節税の王道と言えます。ただし、長期間資金が拘束されるという点で嫌がる経営者さんもいるので要検討ではあります。

おわりに

追加で王道的節税に経営セーフティ共済があります。取引先の倒産に伴う連鎖倒産を防ぐための制度です。5,000円~200,000円の範囲で掛金を設定でき全額経費計上できます。40ヵ月以上掛ければ解約時の受取額が元本を下回ることもありません。

本来の趣旨は無担保、無保証で掛金10倍の借入できる倒産を防止のための制度ですが実際には利益がたくさん出た時の節税策として利用し、赤字が出そうなときに解約して相殺するという使われ方もしています。冒頭相談の様なケースでは効果を発揮するでしょう。

その他にも保険料控除、医療費控除、ふるさと納税、扶養控除などなど所得控除の種類は多いです。それぞれ置かれている状況が異なるので適用できるか否かを確かめる必要はありますが適用できるのに申告漏れは勿体ないです。これから実行しようとする場合も含めて忘れずに。税務署が「適用忘れてますよ」とは言ってくれませんので管理体制を整えておきましょう。

王道全てを適用した上でも所得税率が高いままという状況であれば、次はお金の減る(支出を伴う)節税をするか法人化を検討するかという話になってきます。個人的には後者をおススメします。あくまで社長の考え方を尊重しますが事業の成長を目指すなら後者に。

どちらが良い・悪いとかはありません。成長を目指さない起業なんて…というつもりはなくて私自身が成長を目指す社長と仕事がしたいという理由からのおススメでした。

今日はここまで、また次回も宜しく願いします!

コメント

タイトルとURLをコピーしました