家買っちゃいました!

税金

家の購入は多くの人にとって一番高い買い物になります。賃貸派?購入派?などの論争もありますが、今回の記事では関係ありません。これまで所得控除の記事を何件か書いてきました。
https://tokunagazeirishi.com/please-tell-me-your-recommended/
https://tokunagazeirishi.com/should-i-get-insurance/
https://tokunagazeirishi.com/is-there-anything-other-than-expense/
最も高い買い物(住宅購入)にも控除制度あります、ということで記事にしてみました。ご参考まで。

インパクト大!

家を購入した時に受けられる控除が住宅ローン控除です。正式名称をご紹介すると住宅借入金等特別控除といいます。ざっくり制度説明すると借入金年末残高の1%を所得税から差し引く制度です。さらっと言いましたが「所得税から差し引く」が重要です。これまで紹介してきた医療費控除や生命保険料控除は「所得から差し引く」ものでした。

例えば、医療費控除30万円の場合、所得から30万円を差し引いて残りの所得に対し税率を掛けて所得税を算出します。つまり、控除額(30万円)×税率=節税額です。30万円所得税が下がるわけではありません。しかし、住宅ローン控除の場合は12月31日時点の住宅ローン残高が3000万円だとすると、その1%=30万円が所得税から差し引かれます。

医療費控除のように所得から差し引かれる控除を「所得控除」といい、住宅ローン控除のような税額そのものから差し引く控除を「税額控除」と言います。税額控除の方がインパクトが大きいです。

初年度だけ手続きが面倒

確定申告相談会場での相談の多くが1年目の住宅ローン控除についてです。控除を受けるための要件を満たさないという方は、世の中にほとんどいません。あまり気にする必要は無いのですが念の為、下記に。

・取得後6ヵ月以内に居住し、引き続き住んでいる
・家屋床面積50㎡以上で2分の1以上が居住用
・所得3000万円以下
・ローン期間10年以上
・中古の場合は築20年(マンション25年)以内

要件についてはほとんどの方が満たしています。皆さんが心配しているのは添付資料でしょう。

・登記事項証明書
・売買契約書(コピー)
・借入金の年末残高等証明書
・住民票
・源泉徴収票(勤務先がある方)

2年目以降は年末残高等証明書のみ添付すればよいので簡単です。給与所得者は年末調整で完結します。資料提出の時期がきたら、生命保険の証明書などと共に住宅ローン控除関連の資料も準備しましょう。

フル活用できているか?

世の中、共働きが当り前となってきました。お子様が誕生しても育休を経て、職場復帰すると考えている方も多いかと思います。この場合は、共有名義にして住宅ローン(連帯債務など)を組むという選択肢も良いかもしれません。

経験上、住宅ローン控除をフル活用できていないご家庭も見受けられます。例えば、40万円の控除額があったとしても、支払っている税額が少ない場合、40万円の控除は受けられません。共働き世帯の場合は、共有にしてそれぞれ20万円ずつ控除を受けた方が節税になる可能性があります。

ただ、このケースも夫婦とも20万円控除を受けられるだけの所得があることが前提です。パート・アルバイト程度ではフル活用は難しいかと思います。計画通り職場復帰できるとは限りませんし、子供のことを考えてフルタイムを断念する方もいるでしょう。はたまた、これから明るい未来を描いているご家庭にドライな視点をお伝えしなければならず大変恐縮ですが…離婚の可能性もゼロではありません。様々な事態を想定する必要があります。

よって、現時点の税額控除(フル活用)目的のみで、決断するべきでない点は覚えておいてください。控除期間は最大13年間ですから、13年後までの家族環境をよくよく熟慮し、決定したいところです。

おわりに

私自身はどうかと言うと…若かりし(結婚2年目)時に、何も考えず長期ローンを組んで自宅を購入しました。もちろん、いろいろありましたが…。

①賃貸派(私)vs購入派(妻)
「独立したら賃貸の方が経費計上が簡便」「人数に応じた広さの契約が可能」「飽きたら引っ越せる」「職場が変わったら引っ越せる」「収入に応じた契約が可能」などなど数々の要因を力説するも…最初の1つだけに回答あり。独立いつ?暮らせるの?できないかもしれないし、もう子供が産まれます、と一蹴。子供の保育園・学校のことを考えて一つの土地に根付きたいらしく…。子供のことを言われて逆らえませんでした、笑。
②狭くても都内(私)vs実家のある埼玉(妻)
都内で私達が無理なく購入可能な何軒かを内覧した結果、家族で暮らせる広さじゃない、とのこと。また、子供が病気になって誰が面倒見るの?ウチの親に頼むしかないでしょう?実家に近い方がいいよね?とも…。小・中が同期で実家も目の前にある私達夫婦は埼玉県北部(鴻巣市)出身です。鴻巣目線からは、私も正直狭いな~と感じました(当り前ですね)。都内に拘った理由は通勤時間だけ。最終的に川口市(職場の丸の内『東京駅』まで30分)はアリとなりました。…本音では、会計事務所見習い(修行中)の私に都内戸建住宅は無理!ということ。

上述の通り、若干押し切られる形で購入、共働きでしたが単独住宅ローンを組みました。ご存知の通り会計事務所、業界内である程度大きくても中小企業。修行(見習い)時代の給料はとても、とても、ささやかなもの…よって単独で組まない方が良かったのかもしれません。経験を積み、幾ばくか給料が上がってきたころには住宅ローン控除期間(10年)が終わるという悲しい思いを、笑。

ローン控除期間中に3人家族が増え、その度に妻は産休・育休をとったので、共有名義もどうだったかな?という感じではあります。購入時に家族が3人増える、なんて思ってもみませんでした。熟慮して決めて、などと偉そうなことを言いましたが…将来何が起きるかなんて誰にも分かりません。完全なシミュレーションなど存在しないということです。不確定要素も含めて、皆様が良い決断できること、祈念しております。

本日はここまで、次回も宜しくお願いします!

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